下宿は夏に非常に過ごしづらくなる

アパート

俺の下宿は1993年に建てられた。正直言ってボロいのだ。

バルコニーの窓は鍵の立て付けが悪い。鍵を回してもうまく金具が噛まずに鍵を閉めたままで窓が開いてしまう。鍵の価値がさっぱりない。

網戸の存在価値も同じくらいない。立て付けが悪すぎるので完全に閉めたといえる位置まで移動したときに絶対上のほうに隙間ができてしまう。

網戸なんてものは窓を開けた時に虫が入ってこないようにするためのものだ。それが隙間があるだなんて網戸としても本分を全うしてないではないか。

名古屋は虫が多いのだ。

広島にいたころはハエなんて月に一回見れば多いほうであったのに……

そうか!広島の実家は四階にあるのだ。今は二階である。ハエの生活圏なのだろう。今も俺の周りをハエが飛んでいる。

早く小バエがポットンの中へ入り込んでしまえばいいのに。

机の上には大学で使う筆記用具が置かれており、ハエをたたこうとすると障害物となって清潔な生活を妨害しているのだ。

この机は結構お気に入りでこたつにもなるものなのだが、展示品価格で5桁序盤に抑えられているのが得な買い物をした気分になれる。

このダークブラウンなこたつは周りの調度品と調和した色になっている。

カーテンの黒やフローリングの落ち着いたブラウン、ミドルベッドの無機質な黒に、茶色のギンガムチェックな布団に焦げ茶色のカラーボックス。

そういえばクローゼットの扉も廊下とリビングを隔てる扉もそういえば同じような配色になっている炊飯器も冷蔵庫も電子レンジも掃除機も光沢のある黒になっている。

昼は光が入ってきて明るく感じられるのだが夜は少し圧迫感を感じる。

だがパッと見の部屋の配色にまとまりを感じられるというのはこの部屋にしてよかったと感じる所以の一つかもしれない。

大学からも程よく近いので遅く起きても安心だ。とはいうものの明日は早いので寝ることにしよう。